WHITEHOUSE

 
totemo

とても静かだけど、あなたの声は聞こえる

It’s very quiet, but I can hear you

会期:

2024年4月28日(日)〜5月19日(日)


時間:

平日15:00~20:00
土日祝13:00~20:00
※初日は18:00から開催
開廊日:火金土日祝


会場:

WHITEHOUSE(新宿)
住所:〒169-0073 東京都新宿区百人町1丁目1−8
入場料:無料


出展作家:

黒田零、片山佑香、渡邉早貴

 

キュレーター:

原ちけい

インストーラー:

石毛健太、涌井智仁


デザイナー:

Justin、片山佑香


協力:

WHITEHOUSE


主催:


助成:

公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]

黒田零、片山佑香、渡邉早貴の3名による本展は、社会の中心へと寄せられる構造によって客 体に置かれてしまう存在のささやきに耳を傾け、脱中心性に基づく主従の解体を通した小さく広 がる結びつきへの組み替えを試みる。

SNSが身近に発達した時代を過ごす3名は共に、大きなプラットフォームによって個人の身体性 をオープンに晒す態度が過剰に要求され、匿名的な存在としてミーム化することが価値としてみ なされる環境に違和感を抱く。断絶した社会から持ち帰った事象を再生し小さなコミュニティを形 成することを「ネズミの小部屋」と形容し、ひそひそとした小さな声の主体が放つ潜在的な意志の 強さを主張する。

作家の主体や意図と組織的・構造的に紐づかれる関係が剥離した環境の構想から、鑑賞者自 身の身体や記憶との対話を促すことで理性や合理性に囚われない内的世界の問い直しが図ら れる。

自己をオープンにできないことを肯定し、身体性によって担保されてしまう通俗的な価値から自 己の意志や表現を掬う本展の実践は、大きな関係性の輪から離れることで結ばれる小さなコミュ ニティのあり方を共に考える機会を育む。

黒田零 / Rei Kuroda

 

1997年生まれ。写真家、映像作家。東京都出身。東京藝術大学修士課程修了。University of Applied Arts Vienna留学。Nikon Photo contest 2021 Grand prize (video)受賞。クマ財団6期 生。「循環」「脱(非)人間中心主義」をテーマにマジックリアリズム的物語を生み出しながら表現を 追求する。写真、映像を中心に音のパフォーマンスも行う。

片山佑香 / Yuka Katayama

 

1998年生まれ。立教大学社会学部卒業。絵描き。専門的な美術教育を受けずに独学で油絵を 始める。大学にて宗教社会学を学んでいた経験から、時間と記憶、都市と自然、境界などをテー マに制作。また、アウトサイダーという観点からの芸術活動を行うということに制作のアイデンティ ティを置き、探究を続けている。

渡邉早貴 / Saki Watanabe

 

1997年生まれ。絵描き。目に見えない自然の力からの誘導、言葉への不信感、家族、記憶の痕 跡などから着想を得て作品作りをしている。大学時代にイラストレーションコースに在籍していた 経験から、個性(作者の識別可能性)とはなにかについて考えながら制作している。近年の展示 に「ジャンクス・ポーツ」 (ANOMALY・東京)2023、「モツレテホドケル」(oil by 美術手帖ギャラ リー・東京)2023など。